7月7日(火)都内ホテルで記者会見が行われ、2004年アテネオリンピック柔道90kg級で銀メダルを獲得した泉浩の総合格闘技転向、『戦極』への参戦が発表された。会見ではまずワールドビクトリーロード國保尊弘取締役が泉のプロ転向・戦極参戦までの経緯について語った。
「泉浩選手の戦極参戦が決定いたしましたことをご報告します。数年前より総合格闘技参戦とささやかれてきた泉選手が、遂にここ戦極に参戦することが決まりました。昨年も何度か新聞の一面記事で、我々も目を疑うような『戦極に出るんじゃないか?』『その他の団体に出るんじゃないか?』ということを目にしました。
その度に私たちは交渉もしていないのになと思っていました。昨年11月に泉選手は柔道の全日本強化指定選手を外れ、今年6月末を持って旭化成を退社し、7月に入ってから初めて私たちも接触させていただきました。
泉選手はかねてよりこんな選手が総合に来たら強いだろうなと思っていた選手です。幼少より柔道を始め、9歳から柔道の私学塾、名門・講道学舎の門を叩き、鶴巻中学、世田谷学園で輝かしい実績を残してきました。大学は明治大学に進み、学生チャンピオン、そして旭化成。
大きな大会では過去にオリンピックに2度の出場、アテネオリンピックでは銀メダルを獲得しました。まず日本人離れした肉体、そして力。類稀な体を持った泉選手が総合でどんな活躍をするのか。今から考えただけでもワクワクします。
こんな泉選手ですが、まだ総合の練習を始めて1カ月だといいます。いつ戦極の舞台に出るのか。まだ本当に決まっておりません。先ほども本人と少し話しましたら、本人としては『1日も早く(戦極の)舞台に上がって試合をしたい』と言っていました。
こちらの方はもう少し練習の過程、マネージメントサイドとも相談しまして(デビュー戦は)いつがいいのか。出来るだけ早い時期に(泉の試合を)ファンにも見せたいですし、十分に練習をし『これでどうだ!』という状態で強い選手に挑んでもらいたいとも思っています」
ここで國保取締役に呼び込まれて、泉が会見場に登場。「こんにちは。本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。
晴れて柔道を引退して、この戦極という舞台、総合格闘技に参戦を決意しました。これからは一戦一戦を大事にし、また目標である世界チャンピオン、世界一というものに向かって走っていきたい、精進していきたいと思います。応援よろしくお願いします」とプロ転向の思いを語る。
そして泉には講道学舎の先輩にもあたる吉田秀彦と瀧本誠、戦極参戦を発表している北京オリンピック柔道金メダリストの石井慧からのメッセージが読み上げられた。
「泉は中学・高校と後輩でしたが、柔道は真面目に取り組んでいたし、才能もありました。総合格闘技に転向しても潜在能力はあると思うので頑張って欲しいと思います。もちろん、打撃などで苦労する場面はあると思いますが、早く慣れて戦極を盛り上げて行って欲しいと思います」(吉田秀彦)
「今回戦極に参戦することが決定したことを聞いて正直驚いています。私のときもそうでしたが、総合の世界は思っていた以上に厳しい世界なので頑張って欲しいと思います。打撃など取り組む必要があることが沢山あるとは思いますし、もし何か相談事があれば、先に柔道から総合格闘技に転身している我々を役立ててもらえればと思います」(瀧本誠)
「戦極参戦決定、おめでとうございます。あんまりふざけたことを言ってしまうと怒られてしまうので、今日は真面目にコメントさせていただきます。柔道界で私は後輩にあたりますが、格闘技界では先輩も後輩も関係ありません。ただちょっとだけ私の方が先輩にあたりますが。これから一緒に日本の総合格闘技、戦極を盛り上げていきましょう」(石井慧)
3人のコメントが読み上げられた後、改めて國保取締役がマイクを取り「日本人4人目の(オリンピック)メダリスト、戦極においては5人のメダリストとなる泉選手。石井選手に続き、泉選手が加入したことにより、俄然、日本人の層が厚くなったのかなと思います。世界的にアメリカ、ブラジルが総合格闘技で強い中、日本が誇る柔道でメダルを取るまでの実力を持った選手が続々と参戦してくれることは日本人に夢や希望を与えてくれるんじゃないかなと思います。
また泉選手が来たことにより、ヘビー級では石井慧選手、ライトヘビー級では泉選手、吉田秀彦選手、ミドル級では中村和裕選手、ウェルター級では瀧本誠選手、残念ながらライト級にはいませんが、フェザー級には小見川道大選手。柔道の国際大会で金メダルを取った選手がズラリと並ぶことになりました。
戦極本戦だけでなく、こういった選手と海外の強豪による大会も新たに出来るのかな、と。泉選手の参戦により、そういったことも実現するのかなと思っています。ぜひ、これからも泉選手、そして戦極を応援していただけるかなと思います」と挨拶を締めくくった。
★泉浩のプロ転向記者会見(2)はこちら
★泉浩のプロ転向記者会見(3)はこちら
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第九陣〜」
2009年8月2日(日)さいたまスーパーアリーナ
開場14:00 開始16:00
<追加対戦カード>
▼戦極フェザー級グランプリ2009 リザーブマッチ 5分3R
ジョン・チャンソン(韓国/CMA KOREA/KTT)
VS
マット・ジャガース(アメリカ/Team Wolfpack)
<全対戦カード> ▼戦極ライト級チャンピオンシップ 5分5R 北岡 悟(パンクラスism/戦極初代ライト級王者) VS 廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場) ▼戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R 日沖 発(ALIVE/修斗世界ライト級3位・TKO世界フェザー級王者) VS 金原正徳(パラエストラ八王子/チームZST) ▼戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R 小見川道大(吉田道場/日本国際柔道大会66kg級優勝) VS マルロン・サンドロ(ブラジル/ノヴァウニオン/第2代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト) ▼戦極フェザー級グランプリ2009 決勝 日沖×金原の勝者 VS 小見川×サンドロの勝者
▼戦極フェザー級グランプリ2009 リザーブマッチ 5分3R
ジョン・チャンソン(韓国/CMA KOREA/KTT)
VS
マット・ジャガース(アメリカ/Team Wolfpack) ▼戦極ミドル級チャンピオンシップ挑戦者決定戦 5分3R 三崎和雄(GRABAKA) VS 中村和裕(吉田道場)
▼戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R 藤田和之(藤田事務所) VS ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ(ブルガリア/SKアブソリュートブルガリア/韓国サンボ連盟) ▼戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R 中尾“KISS”芳広(TEAM
TACKLER) VS チェ・ムベ(韓国/チーム・タックル)
▼戦極ウェルター級ワンマッチ 5分3R 郷野聡寛(GRABAKA)
VS ダン・ホーンバックル(アメリカ/McVicker's Martial Arts Academy)
▼戦極ライト級ワンマッチ 5分3R 光岡映二(フリー) VS クレイ・フレンチ(アメリカ/HIT
Squad) <チケット料金> VIP席100,000円(専用入場ゲート・特典付き)
RRS席30,000円 戦極シート(SS席)17,000円(特典付き) SS席17,000円 S席12,000円 A席7,000円 <お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−5381−7108 ●戦極2009年度スケジュール
8月2日(日)『戦極〜第九陣〜』(さいたまスーパーアリーナ):フェザー級GP準決勝、決勝 9月23日(水・祝)『戦極〜第十陣〜』(さいたまコミュニティアリーナ)
11月7日(土)『戦極〜第十一陣〜』(両国国技館) |