6月22日(火)東京・大森にあるLaughter7にて大和哲也(大和)が公開練習を行った。大和は『K-1 WORLD MAX 2010〜−63kg Japan Tournament FINAL』のトーナメント準々決勝で裕樹(リアルディール)と対戦する。
5月の1stラウンドでは優勝候補の一角だった山本真弘(藤原)を撃破した“豪腕ペンキ職人”こと大和。このニックネームからも分かる通り、大和は普段ペンキ職人として仕事をしながら、キックボクサーとしても活動しており、この日も現場の親方から休みをもらって上京してきたという。
毎朝5時に起きてロードワークをし、8時から17時までの仕事を終えてからキックの練習と、大和は「一日の予定はびっしり詰まっています。練習が終わって家に帰ってくるとご飯を食べて寝るだけです」と日々の生活を説明する。
ペンキ職人とキックボクサーの二束のわらじを履く生活・練習環境は、過酷なものにも見えるのだが、大和にとって今の生活は「朝早く起きて仕事をして練習するんで、一日のリズムが出来るんですよ。この仕事を通じて色んな人のつながりも出来たし、僕はこの仕事をやっていてて良かったと思います」と、決して大変なものではない。
「ペンキを塗っている時はすごく集中して集中力が養える」という大和は、現場仕事では足場の悪い場所に板を置き、その上に乗ってペンキを塗ることもあり「足場が悪いところでペンキを塗るのにはバランス感覚が必要ですね。きっと知らず知らずのうちにバランス感覚が養われていると思います。
今は日本庭園みたいな場所でペンキを塗っているんですけど、すごく足場が悪くて危険なんです。だから無意識のうちにバランス感覚を鍛えていますね」と、ペンキを塗ることで自然に手首を鍛えた映画「ベスト・キッド」も顔負けのエピソードを明かした。
そんな大和に対戦相手の裕樹からは「そんな甘いもんじゃない。俺が勝ってペンキ職人の仕事を辞めさせてやる」という発言も飛び出したが、大和は「僕の生活を見て甘いか、甘くないか。絶対に甘くないと思いますよ。僕は仕事をしながらあえて茨の道を進んでいるという気持ちもあります。もちろん両立が難しいのは分かりますけど、でも僕はキックボクシングで3本のベルトを獲りました。
仕事を通じて知り合った人たちがたくさん応援にも来てくれるし、僕は裕樹選手の発言を全否定します。逆にそういわれて、僕は一歩、二歩先を行っているなと思いました。もし僕がファイトマネーだけで生活できるようになっても仕事は辞めません」と働きながら格闘技を続けることへのプライドをのぞかせた。
公開練習では必殺のローキックを何発も蹴り込んだ裕樹とは対照的に、大和は前蹴り、左右のロー、ミドル、ハイキックとパンチ以外の武器を繰り出してテクニシャンぶりを見せた。
裕樹のローキックについて聞くと大和からは「(裕樹のローキックは)強いと思いますよ。僕が裕樹選手にローを蹴られて効かないとも思っていません。きっと裕樹選手はローを当てる自信があるんでしょう」という意外な答え。
しかしそれは「対戦相手をリスペクトして、強いことを認めた上で叩き潰す」大和流の考え方で「僕のパンチも裕樹選手に当たれば効かないはずがない。裕樹選手が自信を持っているように、僕も自分のパンチに自信を持っている。あくまで自分の戦い方を崩さないようにしながら、ローキックをもらわないように戦うことをプラスアルファしてやります」と裕樹対策はイメージできている。
「前回の試合で自分はK-1ルールが合っているなと思いました。今回も最初から飛ばしていきたい。前回の試合で真弘選手に勝てたことはよかったと思う。裕樹選手ともトーナメントで後々当たるよりも、先に潰しておいた方がいい。スタミナをつける練習はしていますけど、特にトーナメント用に何かを考えてはいません。3分3Rの試合を3試合やる。いつも通りの自分の動きを出せればいい。
トーナメントは誰が勝ちあがって来るか分からないし、会長と誰が上がってきたらどうしようということを軽くは話しますけど、根本的には自分ですね。(トーナメントで気になる存在は?)どの選手も気になるんですけど、強いて言うなら久保(優太)選手。久保選手とは同じ年齢で、NJKFで試合をしていた時期もあったので」とトーナメントでの戦いについて話す大和。
初めて大舞台に出ること、そしてK-163kgの初代王者が決まることには「楽しみですね。トーナメントに出る選手は8人とも色があるし、ここで優勝した選手がK-163kgの軸になっていく。僕は今までの格闘家のイメージとは少し違うと思うんですよ。別に対戦相手と試合以外で話すことは気にならないし、普段は格闘家っぽくないと言われて、むしろ弱そうと言われます。でも自分が優勝して、K-163kgを自分色に染めます。塗り上げます、ムラなく!」とペンキ職人にかけたフレーズで意気込みを語った。
FEG
「K-1 WORLD MAX2010
−70kg World Championship Tournament FINAL16
−63kg Japan Tournament FINAL」
2010年7月5日(月)東京・国立代々木競技場第一体育館
開場16:30(予定)開始18:00(予定)
<決定対戦カード>
▼−70kg World Championship Tournament FINAL16 3分3R延長1R
佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX2008世界3位)
VS
山本優弥(青春塾/K-1 WORLD MAX2009世界3位)
▼−70kg World Championship Tournament FINAL16 3分3R延長1R
長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾/K-1 WORLD MAX2010日本代表決定トーナメント優勝)
VS
アンドレ・ジダ(ブラジル/ユニバーシダデ・ダ・ルタ)
▼−70kg World Championship Tournament FINAL16 3分3R延長1R
中島弘貴(バンゲリングベイ・スピリット/K-1 WORLD MAX2010日本代表決定トーナメント準優勝)
VS
アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ/K-1 WORLD MAX2002世界王者)
▼−63kg Japan Tournament 準々決勝(1) 3分3R延長1R
上松大輔(チームドラゴン/ISKAオリエンタル世界ライト級王者)
VS
松本芳道(八景/日本ライト級王者)
▼−63kg Japan Tournament 準々決勝(2) 3分3R延長1R
久保優太(アンリミテッドジム/Krushライト級GP2009準優勝)
VS
尾崎圭司(チームドラゴン/K-1 WORLD MAX2007日本代表決定トーナメント3位)
▼−63kg Japan Tournament 準々決勝(3) 3分3R延長1R
石川直生(青春塾/第2代全日本スーパーフェザー級王者)
VS
才賀紀左衛門(アンリミテッド/大誠塾)
▼−63kg Japan Tournament 準々決勝(4) 3分3R延長1R
大和哲也(大和/WBCムエタイルール日本ライト級&WMCインターコンチネンタル同級王者)
VS
裕樹(リアルディール/初代RISE 60kg級王者)
▼−63kg Japan Tournament 準決勝 3分3R延長1R
上松VS松本の勝者
VS
久保VS尾崎の勝者
▼−63kg Japan Tournament 準決勝 3分3R延長1R
石川VS才賀の勝者
VS
大和VS裕樹の勝者
▼−63kg Japan Tournament 決勝戦 3分3R延長2R
準決勝の勝者
VS
準決勝の勝者
▼−63kg Japan Tournament FINAL第1リザーブファイト 3分3R
渡辺一久(フリー/元プロボクシング日本フェザー級王者)
VS
宮田和幸(Brave/シドニー五輪レスリングフリースタイル63kg級日本代表)
▼−63kg Japan Tournament FINAL第2リザーブファイト 3分3R
“狂拳”竹内裕二(菅原/WMAF世界&MA日本スーパーフェザー級王者)
VS
卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)
▼−63kg Japan Tournament FINAL第3リザーブファイト 3分3R
麻原将平(シルバーアックス/2008年RISE KAMINARIMON 60kgトーナメント優勝))
VS
谷山俊樹(谷山/MA日本ライト級8位)
▼オープニングファイト K-1ルール 70kg契約 3分3R
小宮由紀博(スクランブル渋谷/RISE 70kg級トーナメント2009優勝)
VS
タヒール・メンチチ(コソボ共和国/チーム・スーパープロ)
<チケット料金>
SRS席20,000円 RS席13,000円 S席10,000円 A席6,000円
<チケット販売>
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード:594-720)
ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード:34000)
CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999
キョードー東京=TEL:03-3498-9999
イープラス http://eplus.jp/
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可
<お問い合わせ>
FEG=TEL:03-3796-5060
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