11月1日(月)東京・大森にあるLaughter7にて佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー)が公開練習を行った。佐藤は11月8日(月)東京・両国国技館で開催される『K-1 WORLD MAX 2010 -70kg World Championship Tournament FINAL』トーナメント準々決勝でミハウ・グロガフスキー(ポーランド)と対戦する。
悲願の世界トーナメント制覇に向けて、佐藤が気合の入った公開練習を見せた。 いつもの公開練習ではジムの後輩と軽めのマススパーリングを見せていた佐藤だが、この日は何と所属する名古屋JKファクトリーの小森次郎会長が同行。佐藤は小森会長を相手に体を動かす程度のものではない、本気モードのミット打ちを披露したのだ。
佐藤は3分3R、入念にシャドーボクシングで体を温めると、両腕・両足にミット、そしてボディプロテクターを装着した小森会長を相手にミット打ちを始める。
小森会長の指示通りにパンチ、前蹴り、ロー、ミドル、ハイ、ヒザ蹴りを繰り出していく佐藤。一つ一つの攻撃は小森会長の持つミットに突き刺さり、その威力の強さを物語る。ミットを受ける側の小森会長も一切、佐藤を休ませることなく攻撃を出させ続け、3分2Rのミット打ちは濃密な内容のものとなった。
公開練習後の囲み取材では「今日は今までの公開練習史上、最もハードでしたね。今日は本気で来ました。それが僕の今回のトーナメントにかけている気持ちです…実は違う理由なんですけどね」と笑った佐藤。
しかし「疲れが大分とれて動きが上がっています。今回は疲れていても動きが良かったし、疲れがとれればもっと動きが上がるでしょう。先週いっぱいまでは詰めて練習をしていたのですが、壁をぶちやぶる感じがありました。
いつもの疲れだったら追い込みで動きが死んだり、リタイヤすることもあるんですが、今回は最後まで持ちました。軽く休みをもらいながらやったのが良かったのかもしれません。このくらいコンディションがいいのはK-1に来てからは初めてかもしれないです」と仕上がりは順調。
練習面の大きな変化はないが「新しいコンビネーションを取り入れました。自分で考えたり、会長のミットだったり、他の試合を見て考えたり、そうやって編み出した技やコンビネーションがあります。今の自分は去年ドラゴに負けてから新しく作り上げてきたものです。一戦一戦、強くなっているし、細かい技や技術を覚えて、引き続き過去最高の状態です。(今回の練習のテーマは?)練習そのものは変わっていません。同じ事を地道にやり続けていると、ひらめくことがあって壁をぶちやぶれる瞬間があるんですよ。今回もそれがありました」と世界王者へ向けて確実にレベルアップを遂げている。
対戦相手であるグロガフスキーの開幕戦の試合を韓国で生観戦した佐藤は、帰国後に再び映像でチェック。「やっぱり生に勝るものはないです。映像を見て参考にはなりましたけど、もう一回、復習するような感じですね。
印象としては体の力(りき)があって、グロガフスキーの強いところでパンチを受けると危険だと思います。ただトーナメントだからと言って1RからKOを狙うのではなく、3Rまでに倒すといういつものスタイルで戦います。いつものスタイルで徹底して自分を貫いて冷静に戦います」と普段と変わらぬスタイルでグロガフスキーを倒すつもりだ。
今回はワンデイトーナメントとなり、1日3試合を戦わなければならないが、そのシミュレーションも問題なし。「僕のツイッターを見てもらえれば分かりますけど、僕は妄想癖がすごいんで(笑)」という佐藤は「ランニング中はいつも頭の中でトーナメントを戦っていますよ。走り始めるとトーナメントのことしか頭に浮かんでこないです。(どのくらいイメージ出来ている?)鮮明ですね。自分が負けることがあれば、勝つこともある。もちろん自分が優勝しているところもイメージしています。とりあえず全部の試合がメチャクチャいい試合で、最後はあしたのジョーみたいに真っ白になってます。それで優勝インタビューは座って受けてますね。
とにかく僕はベストの中のベストを尽くす、と。自分の100%を出し尽くして終わりたいです。相手が誰になってもいいから優勝したいという僕の個人的な気持ちもあるし、ドラゴにリベンジして、去年の世界王者ペトロシアンに勝って優勝するのが一番盛り上がるという気持ちもあります。その両方の見方をしていますね」と自らの頭の中にある試合のイメージを詳しく説明した。
トーナメントに向けたインタビューで「今年は日本人が勝たなきゃいけない」と話していた佐藤だが、その言葉の裏にあるのはK-1MAXが置かれている現状への危機感。「両国国技館は歴史ある場所だし、僕が戦ってみたい場所でもあります。でも日本武道館よりも小さい会場で、会場の規模は今までよりも小さくなっていますよね。そういうことを考えても危機感は感じています。だからここで日本人が優勝して、またK-1MAXを武道館や横浜アリーナを満員に出来るような興行にしたい。
(石井慧の参戦については?)僕がK-1にきて5年間もチンタラ負けたりして、それがいかんかったんだと思います(苦笑)。ここで自分が優勝して、これからは絶対にそういうものの力を借りたくないです、本当は助け合えばいいと思うんですけど。主催者が石井選手のようなビッグネームがいなければお客さんが入らない、K-1の魅力よりも石井選手個人の方が勝ったという判断をしたということで、そこには寂しいものがあります」
過去5年間の世界トーナメントでは2008年のベスト4が佐藤にとっての最高位。この時の試合こそK-1史上に残る激闘となった魔裟斗との日本人対決だった。「あの試合で僕の時計は止まっているんですよ。あの時よりも上に行かなければ止まった時計は動き出しません。“佐藤嘉洋”という名前の最高があの時で、あれから緩やかに知名度が落ちていますからね」と佐藤。
「でも僕はあの時よりも確実に強くなっているし、僕の人生であの試合が頂上だったとは思っていません。あの試合はこれから先にあるでっかい山の中間地点に過ぎません。だから今年は間違いなく僕が優勝しなきゃいけないんです」と改めて世界王者にかける熱い想いを語った。
TBS/FEG
「K-1 WORLD MAX 2010
-70kg World Championship Tournament FINAL」
2010年11月8日(月)東京・両国国技館
開場16:30 開始18:00
<決定対戦カード>
▼トーナメント準々決勝 第1試合 K-1ルール
マイク・ザンビディス(ギリシャ/Zambidis Club)
VS
長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾/K-1 WORLD MAX2010日本代表決定トーナメント優勝)
▼トーナメント準々決勝 第2試合 K-1ルール
アルバート・クラウス(オランダ/チーム・スーパープロ/K-1 WORLD MAX2002世界王者)
VS
ジョルジオ・ペトロシアン (イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス/K-1 WORLD MAX 2009世界王者)
▼トーナメント準々決勝 第3試合 K-1ルール
ドラゴ(アルメニア/チーム SHOW TIME)
VS
モハメド・カマル(モロッコ/ボスジム アムステルダム/K-1 WORLD MAX 2010 西ヨーロッパトーナメント優勝)
▼トーナメント準々決勝 第4試合 K-1ルール
ミハウ・グロガフスキー(ポーランド/TKKFシェドリツェ)
VS
佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX2008世界3位)
▼トーナメント準決勝 第1試合 K-1ルール
ザンビディス×長島の勝者
VS
クラウス×ペトロシアンの勝者
▼トーナメント準決勝 第2試合 K-1ルール
ドラゴ×カマルの勝者
VS
グロガフスキー×佐藤の勝者
▼トーナメント決勝 K-1ルール
準決勝 第1試合の勝者
VS
準決勝 第2試合の勝者
▼リザーブファイト 3分3R延長1R
日菜太(湘南格闘クラブ/Toshin Family)
VS
アンドレ・ジダ(ブラジル/ユニバーシダデ・ダ・ルタ)
▼スーパーファイト 3分3R延長1R 63kg契約
久保優太(DC LAB/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg日本トーナメント準優勝)
VS
HIROYA(TRY HARD/K-1甲子園2008優勝)
▼スーパーファイト 3分3R延長1R 70kg契約
山本優弥(青春塾/K-1 WORLD MAX 2009第3位)
VS
池本誠知(総合格闘技スタジオSTYLE/第3代DEEPウェルター級王者)
▼スーパーファイト DREAMルール 1R10分、2R5分 無差別級
石井 慧(アイダッシュ/北京オリンピック柔道金メダリスト)
VS
アンズ"ノトリアス"ナンセン(ニュージーランド/ETK/WKBFキックボクシングクルーザー級&ヘビー級王者&IMFムエタイニュージーランドヘビー級王者)
▼オープニングファイト K-1ルール 3分3R 63kg契約
大石駿介(OISHI/J-NETWORKライト級王者)
VS
西山誠人(アクティブJ/元WFCA世界ライト級王者)
▼オープニングファイト K-1ルール 3分3R 85kg契約
ファビアーノ・ダ・シルバ(ブラジル/極真会館/2005年第3回全世界ウェイト制軽重量級3位)
VS
ヤン・カシューバ(カナダ/バンゲリング・スピリット/unit-K/2005年ワールド士道館空手ミドル級王者)
<チケット料金>
A席8,000円 B席6,000円
※SRS席、RS席、S席は完売。
<チケット販売所>
K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
i-mode K-1オフィシャルサイト
Yahoo!ケータイK-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード594-720)
ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード30000)
CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999
キョードー東京=TEL:0570-064-708
イープラス=http://eplus.jp
<チケットに関するお問い合わせ>
キョードー東京=TEL:0570-064-708
|