7月27日(月)東京・大森にあるゴールドジムサウス東京アネックスにて中尾“KISS”芳広(TEAM TACKLER)が囲み取材を行った。中尾は8月2日(日)さいたまスーパーアリーナで開催されるワールドビクトリーロード『戦極〜第九陣〜』でチェ・ムベ(韓国)と対戦する。
今年1月のアントニオ・シウバ戦以来、約7カ月ぶりの試合を控える中尾は「膝の状態(※中尾はシウバ戦で膝を負傷)は全然大丈夫です。自分は勝ち負けの世界で生きてきて25年になります。特に問題もなく来ているし、試合が空くとかブランクとか、そういう言葉が分からないんですよ。だから全く(試合間隔が空いたことは)気にしてません」と問題なく調整が進んでいることをアピール。
多くの選手は試合が決まってから、試合のために追い込む練習を始めるのだが「自分たちは普段の練習がキツすぎて、練習についていくのだけでもキツいんです(苦笑)。だから逆に試合が決まってから練習量を落とすようにしています」と中尾。
「試合が決まって練習量を減らさないと疲労が抜けないんですよ。そのくらい普段の練習がキツ過ぎます。自分は101.5kgで試合をするようにしているんですが、今はもう102.5kgです」と独自の調整方法を語る。
対戦相手のムベはタフで知られるファイターだが中尾は「作戦もないしボコボコにします。それでも倒れないんだったら、もっとボコボコにします」と一方的な試合展開を予想し、「彼は倒れないと言っていますけど、(中尾がKO勝ちした)BIGジムヨークとは質が違うと思います。ムベ選手はいい選手で、いいコンディションで来ると思います。でも僕はムベ選手がそうやって来れば来るほどやりがいを感じるんです。ムベ選手をしっかりとKOする。KOできなかった負けだと思ってもいい。完全決着するつもりです」と自らに高いハードルを課す。
その理由はシウバとの再戦、そして中尾が熱望するヘビー級トーナメント開催のためだ。「シウバとは決着をつけたいんで、そこまでは勝ち進んで行きたいと思います。そのためにもまずはムベ選手にしっかりと勝って、いつの日か行われるであろうヘビー級トーナメントでシウバと戦いたいんです。だから戦極にはヘビー級トーナメントをやってもらわないと。
自分はこの2、3年が選手として一番良い時期だと思うんで、それまでには戦極にはトーナメントをやってもらいたい。國保さん(=ワールドビクトリーロード取締役)には会う度に『トーナメントをやってください』とお願いしています。戦極にはヘビー級でいい選手がたくさんいて、もしヘビー級トーナメントを行うことになればいいものになると思うし、それが出来るのが戦極だと思っています。
(トーナメントで戦ってみたい選手は?)自分は毎日これだけキツい練習をやっていますけど、それは日本で一番になるためじゃない。
今、世界のヘビー級はトップ選手が色々なところに分散していて、エメリヤーエンコ・ヒョードルもそうですけど、バラバラになっていると思うんです。
その中でシウバやジョシュ・バーネット。自分はそういう世界の選手と戦っていきたいし、そういう準備段階は出来たのかなと感じています」
朝のジョギングに始まり、昼のスパーリングとジムワーク、そして夜のマッサージと、1日の全てを格闘技に費やしている中尾。昨年12月に10年近く交際していた女性と結婚しているのだが、結婚指輪や新婚旅行はまだだという。
「月曜から土曜まで1日中格闘技漬けで、日曜日は寝てばっかり。嫁には文句を言われてますね」と苦笑いの中尾だったが「自分は試合が終わった次の日からも練習するんですけど、VS世界を見ていたらそのくらいはやらないと。ヒョードルやシウバが待っているわけですからね。自分もそこに早く辿り着きたい。そのためには全てを投げ打って格闘技に賭けないといけないし、その覚悟がなかったら31歳で総合格闘技には転身しませんよ」と総合格闘技への熱い想いを口にした。
さらに今回は中尾が対戦を熱望する藤田和之(藤田事務所)も同じ日に試合をするため「僕は第1試合なんで(藤田の試合は)リング下から見ようと思います。そこで藤田選手も勝ったら、リングに上がっちゃうかもしれないですね。
もし止められても行っちゃうかもしれない。そこは本能に任せようかな……いや、もし藤田選手が勝ったらリングに上がる宣言します!」と、藤田に対戦を直談判することを予告。「僕も藤田選手も勝ってヘビー級を盛り上げたいですね」と夢のヘビー級日本人対決を期待した。中尾はムベからきっちりと勝利を収め、思い描く野望を実現させることが出来るか?
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第九陣〜」 2009年8月2日(日)さいたまスーパーアリーナ 開場14:00 開始16:00 <全対戦カード>
▼メインイベント(第10試合) 戦極ライト級チャンピオンシップ 5分5R
北岡 悟(パンクラスism/戦極初代ライト級王者)
VS 廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場)
▼セミファイナル(第9試合) 戦極フェザー級グランプリ2009決勝戦 5分3R
日沖×金原の勝者 VS 小見川×サンドロの勝者 ▼第8試合 戦極ミドル級チャンピオンシップ挑戦者決定戦 5分3R
三崎和雄(GRABAKA) VS 中村和裕(吉田道場) ▼第7試合 戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R
藤田和之(藤田事務所) VS ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ(ブルガリア/SKアブソリュートブルガリア/韓国サンボ連盟) ▼第6試合 戦極ウェルター級ワンマッチ 5分3R
郷野聡寛(GRABAKA) VS ダン・ホーンバックル(アメリカ/McVicker's Martial Arts Academy) ▼第5試合 戦極ライト級ワンマッチ 5分3R
光岡映二(フリー) VS クレイ・フレンチ(アメリカ/HIT Squad) ▼第4試合 戦極フェザー級グランプリ2009 リザーブマッチ 5分3R
ジョン・チャンソン(韓国/CMA KOREA/KTT) VS マット・ジャガース(アメリカ/Team Wolfpack) ▼第3試合 戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R
小見川道大(吉田道場/日本国際柔道大会66kg級優勝) VS マルロン・サンドロ(ブラジル/ノヴァウニオン/第2代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト) ▼第2試合 戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R
日沖 発(ALIVE/修斗世界ライト級2位・TKO世界フェザー級王者) VS
金原正徳(パラエストラ八王子/チームZST)
▼第1試合 戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R
中尾“KISS”芳広(TEAM TACKLER) VS チェ・ムベ(韓国/チーム・タックル) ▼オープニングファイト第3試合 ドン・キホーテpresents戦極G!杯 ライト級決勝 5分2R
臼田育男(木口道場) VS 安藤晃司(和術慧舟會東京本部) ▼オープニングファイト第2試合 ドン・キホーテpresents戦極G!杯 フェザー級決勝 5分2R
原井 徹(毛利道場) VS 大澤茂樹(吉田道場/戦極育成選手) ▼オープニングファイト第1試合 ドン・キホーテpresents戦極G!杯 バンタム級決勝 5分2R
沼尻 健(木口道場) VS 小森亮介(吉田道場) <チケット料金>
VIP席100,000円(専用入場ゲート・特典付き) RRS席30,000円 戦極シート(SS席)17,000円(特典付き) SS席17,000円 S席12,000円 A席7,000円 <お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−5381−7108 ●戦極夏祭り
2009年8月2日(日)13:00〜 場所:さいたまスーパーアリーナ入り口付近会場内外 ●戦極2009年度スケジュール
8月2日(日)『戦極〜第九陣〜』(さいたまスーパーアリーナ):フェザー級GP準決勝、決勝 9月23日(水・祝)『戦極〜第十陣〜』(さいたまコミュニティアリーナ)
11月7日(土)『戦極〜第十一陣〜』(両国国技館)
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