約1年2カ月ぶりに復帰する藤田和之(藤田事務所)が、7月27日(月)アメリカでの4週間の合宿を終えて帰国、成田空港で囲み取材を行った。
藤田は8月2日(日)さいたまスーパーアリーナで開催されるワールドビクトリーロード『戦極〜第九陣〜』で、“ヒョードルを破った男”ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ(ブルガリア/SKアブソリュートブルガリア/韓国サンボ連盟)と対戦する。
「仕上がりはいつも通り」と日焼けした精悍な顔の藤田は、「今回は相手がナチュラルなサウスポーなので山本宜久さんにスパーリングパートナーとして来ていただいた。サウスポー対策をやってきました。後は流れでどう来ても受け流す感じでやります」と、元リングスでPRIDEにも出場していた山本と特訓を積んできたことを明かした。
相手がサンボの選手ということで「対戦したことがないし、サンボに触れたことがないので全て気をつける」と警戒するが、「一通り山本さんとやったし、関節技が得意な相手とも闘ったことがある。いい練習が出来たし、充実した合宿でした」とアメリカでの練習に手応えを感じているようだ。
出発前の状態とは「ほぼ変わらない」と言い、「フィジカル的なものはこっちでかなり仕上げていって、向こうでは技術的なことをやってきました。キツかったか? 練習がキツいのは当たり前」と万全の様子。
心配材料としては「相手の試合映像がなかった」こと。「ついこの間、知り合いから送ってもらったテレビ東京でやった(戦極の番組『戦極G』)プロモーション映像のようなものしかなかった。映像があったら下さいよ(笑)。映像の入手が出来なかったので、不安でもあり期待でもある」とし、その映像を見た感想は「毛深いことくらい(笑)」と、ほとんど参考にはならなかったようだ。
「相手の映像が手に入らないことは前もあった。どういう選手かも分からない相手とやるのは初めてではない。彼も名前より“ヒョードルに勝った”ということの方が有名になっていて、アメリカでもよく行くスポーツクラブで“今度ヒョードルに勝ったヤツとやるんだろう?”と言われた。それくらいヒョードルに勝ったことが有名になっている」
気になるのはやはり、イワノフが昨年11月に行われた『2008コンバットサンボ世界選手権』無差別級において、総合格闘技で無敵を誇る“60億分の1の男”エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)を破って優勝したということのようだ。
「彼がヒョードルに勝った、どんな勝負であれ勝負事に勝ったのはイワノフがヒョードルを上回っていたということ。俺は今までもこれからもそうだけれど、リスペクトしている相手としか闘わない。この競技(総合格闘技)のトップであるヒョードルに勝ったことはリスペクト出来る。違うルールとはいえ、ヒョードルに勝ったのはどこかが必ずヒョードルより上回っているはず。そういう相手と試合をするのが楽しみ。しっかりやりたい」
山本、ボクシングの野木丈司トレーナーと共に今回もセコンドを務める藤田のメイントレーナーであるマルコ・ファスからは「やることは全てやった。いっぱい水を飲め。水分をとるように」とのアドバイスを受けたという。「気をつけるところは気をつける」と藤田はあらゆる手を尽くしてヒョードルに勝った男との対戦に臨む。
また、本日正午より囲み取材を行った中尾“KISS”芳広(TEAM TACKLER)が、「もし藤田選手が勝ったらリングに上がる宣言します」と藤田に対戦を直談判することを予告したことについては、「彼をリスペクト出来る? どうでしょう……彼の人間性が分からないから。まあ、いいんじゃないですか。今は目の前の試合に集中して先のことは考えていない」と、中尾のことは考えられないと答える。
「(中尾のことは)知らない。レスリング時代も見たことがない。レスリングで頑張っていたのは耳にするけれど。僕は10年間プロでやっていたから、よく分からないですね。何でそういうことを言われるのかも分からない。今は目の前の試合をしっかりやることだけです」と、これまで度々藤田へ対戦を表明してきた中尾のことを“知らない”と一蹴した。
ワールドビクトリーロード
「戦極〜第九陣〜」 2009年8月2日(日)さいたまスーパーアリーナ 開場14:00 開始16:00 <全対戦カード>
▼メインイベント(第10試合) 戦極ライト級チャンピオンシップ 5分5R
北岡 悟(パンクラスism/戦極初代ライト級王者)
VS 廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場)
▼セミファイナル(第9試合) 戦極フェザー級グランプリ2009決勝戦 5分3R
日沖×金原の勝者 VS 小見川×サンドロの勝者 ▼第8試合 戦極ミドル級チャンピオンシップ挑戦者決定戦 5分3R
三崎和雄(GRABAKA) VS 中村和裕(吉田道場) ▼第7試合 戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R
藤田和之(藤田事務所) VS ブラゴイ・アレクサンドル・イワノフ(ブルガリア/SKアブソリュートブルガリア/韓国サンボ連盟) ▼第6試合 戦極ウェルター級ワンマッチ 5分3R
郷野聡寛(GRABAKA) VS ダン・ホーンバックル(アメリカ/McVicker's Martial Arts Academy) ▼第5試合 戦極ライト級ワンマッチ 5分3R
光岡映二(フリー) VS クレイ・フレンチ(アメリカ/HIT Squad) ▼第4試合 戦極フェザー級グランプリ2009 リザーブマッチ 5分3R
ジョン・チャンソン(韓国/CMA KOREA/KTT) VS マット・ジャガース(アメリカ/Team Wolfpack) ▼第3試合 戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R
小見川道大(吉田道場/日本国際柔道大会66kg級優勝) VS マルロン・サンドロ(ブラジル/ノヴァウニオン/第2代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト) ▼第2試合 戦極フェザー級グランプリ2009 準決勝 5分3R
日沖 発(ALIVE/修斗世界ライト級2位・TKO世界フェザー級王者) VS
金原正徳(パラエストラ八王子/チームZST)
▼第1試合 戦極ヘビー級ワンマッチ 5分3R
中尾“KISS”芳広(TEAM TACKLER) VS チェ・ムベ(韓国/チーム・タックル) ▼オープニングファイト第3試合 ドン・キホーテpresents戦極G!杯 ライト級決勝 5分2R
臼田育男(木口道場) VS 安藤晃司(和術慧舟會東京本部) ▼オープニングファイト第2試合 ドン・キホーテpresents戦極G!杯 フェザー級決勝 5分2R
原井 徹(毛利道場) VS 大澤茂樹(吉田道場/戦極育成選手) ▼オープニングファイト第1試合 ドン・キホーテpresents戦極G!杯 バンタム級決勝 5分2R
沼尻 健(木口道場) VS 小森亮介(吉田道場) <チケット料金>
VIP席100,000円(専用入場ゲート・特典付き) RRS席30,000円 戦極シート(SS席)17,000円(特典付き) SS席17,000円 S席12,000円 A席7,000円 <お問い合わせ>
ワールドビクトリーロード=TEL:03−5381−7108 ●戦極夏祭り
2009年8月2日(日)13:00〜 場所:さいたまスーパーアリーナ入り口付近会場内外 ●戦極2009年度スケジュール
8月2日(日)『戦極〜第九陣〜』(さいたまスーパーアリーナ):フェザー級GP準決勝、決勝 9月23日(水・祝)『戦極〜第十陣〜』(さいたまコミュニティアリーナ)
11月7日(土)『戦極〜第十一陣〜』(両国国技館)
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