12月26日(日)さいたまスーパーアリーナで亀田大毅のWBA世界フライ級王座に挑むシルビオ・オルティアーヌ(表記がオルティーヌから変更)が22日(水)トレーニングを公開しインタビューに応じた。
公開練習とはいうものの挑戦者はロープを数分跳んだかと思うとリングでシャドーをこれまた数分。そして「これでお終い。帰るよ」とリングを降りようとした。報道陣が呆気に取られる中、記者会見をうながされてインタビューに応じた。
練習らしい練習をしなかったオルティアーヌは「これ以上必要ないから。すごく調子がいい。ウェイトも51.2kg」と語ったように、披露したシャドーはスピードと切れのあるものだった。
「自分のボクシングの特徴はテクニックとスピード。世界タイトル挑戦は初めてだが、特別な感情はない。しっかり準備をしてきた。カメダは若くていい選手。減量が大変? それは彼の問題であって私には関係のないこと。私は私のボクシングをするだけです。作戦はありますが、ここで言うわけにはいきません。とにかく私は自分の準備をしてきました。勝つために日本に来ましたから、結果もそうなると思います」
ルーマニアのメッジディアの出身。16歳からボクシングを始め、11年間にわたって五輪強化選手として活動してきた。オリンピックは欧州選手権で敗れて出場していないが、国内タイトルは金2、銀2、銅6と安定した力を誇っていたようだ。アマでは48kg級が主戦場だったという。
プロ活動のスタートはスペイン。「同じ努力をしてもルーマニアでは報われないから」と兄、姉が移住していたスペインを選んだ。デビュー3連敗というスタートだったが「それはまだ準備ができていなかったから」とオルティアーヌ。王者のKO宣言には「出来るかどうか、見てみましょう」と余裕。ダウン経験はないと語った。 |